「和製久保」

今日発売のサッカーマガジンでFW特集みたいなのをやっていて久保も少し取り上げられていた。
前から色々な所で久保が取り上げられ、久保のプレースタイル等が語られているが、それらの殆どに違和感を感じるというか、納得できないというか、間違っていると感じる。(それがこのblogを書き始めた動機の一つである)
今日のサッカーマガジンで語られている久保は簡単に言うと、本能でプレーしていてパワーと決定力があるが、スピードとテクニックが無い。といった感じである。
どういう事かというと、Jリーグの主な日本人FWをパワー、決定力、テクニック、スピード、ポジショニングの五つを5段階で評価をしている。
で、久保はパワーと決定力が5でポジショニングが4でテクニックが3で、スピードが2である。
まずこの数値だけみてイメージされるFWは浦和レッズのワシントンみたいな選手だろう。
久保はワシントンみたいな選手なのだろうか?
もちろん、そんなわけない。プレーを見れば一目瞭然だろう。
久保のフィジカル(身体能力)をワシントンみたいなフィジカルと取り違えているのである。
まずパワーでいうと、久保のパワーで5は瞬発力であり、ボールを蹴る時のキック力である。当たりの強さ等の強さだったら3か4位である。
決定力の5はまあいい。
で、テクニックが3である。本当に久保を見て書いたのか?と言いたくなる。
このテクニックがサッカーの全体的なテクニックでも、ボールコントロールテクニックでもいいがどのテクニックを表しているとしても3はありえない。
派手なプレーや、時々やらかすトラップミス、無理と判断した時の投げやりに見えるプレーでそう感じているのかしらないが、普通に久保のプレーを見てれば基本的なサッカーテクニック、センスは高いのが解るはずなんだけどな。
そしてスピードの2である。
運動量2ならまだわかる。(それでも本当は2では無いけど)
だがスピードである。あのジャンプ力とキック力である。スピードはあるに決まってるし、実際ここぞという時のダッシュ、裏への抜け出しは速い。ただ他のスピードプレーヤーといわれている選手みたいに頻繁に走らないだけだ。
要はパワーにしてもスピードにしてもテクニックにしてもそれぞれ「質」によって違う。
おそらく久保をフィジカル等に偏った選手として表して、パワー、スピード、テクニックを兼ね備えた世界レベルのFWが日本にいないと言いたかったのだろうが、久保はそれらを兼ね備えている。
このFW特集で釜本がFWについて前にここに書いたようにゴール前でのセオリー(前は型かフォームといっていた)を持てというような事をいっている。
さすが解っている。これは俺の予想だが、釜本が本当に認めているFWは過去、現在含めて久保竜彦だけだろう。
またプレースタイルが海外のプレーヤーと似ているFWを紹介して「和製xxxx}と言うように紹介していたが、久保は「和製アドリアーノ」とか「和製アンリ」とかいえるかもしれないが、違うのである。
久保は久保であり、「和製久保」なのである。
この凄さ、素晴らしさがどうしてわからないのか。
久保竜彦のプレーを見ればわかるはずなのだが。